先に結論を書きます
プログラミングを習ったことのない事務職が、数時間で、実際に使えるアプリを作れました。
作ったのは、献立を提案してくれるアプリです。今も毎日使っています。
正直な感想を先に書くと、びっくりするくらい簡単でした。
そして、唯一難しかったのは技術的なことではありませんでした。 その話を書きます。
私のスペック
念のため、私がどの程度の人間かを書いておきます。
- 大学は教育学部。プログラミングの授業は受けていません
- 仕事は事務職。IT企業で働いた経験はありません
- パソコンでできたのは、Excelの関数まで。マクロは触ったこともありません
- HTMLの知識もほとんどありません
このブログでずっと書いている通り、私はエンジニアではありません。従業員10名ほどの会社で、たまたまIT担当を任されているだけの人間です。
きっかけは「単に試したかった」だけ
明確な目的があったわけではありません。
「AIでアプリが作れるらしい」という話を聞いて、本当にできるのか自分で確かめたかった。それだけです。
題材が献立だったのも、深い理由はありません。毎日考えるものだから、思いついただけです。
この「動機の軽さ」は、あとから振り返ると重要でした。 仕事で使うものを最初の題材にしていたら、たぶん途中でやめていたと思います。失敗しても誰も困らないものだったから、気楽に試せました。
使ったのは Claude Code
AI自体は2023年から仕事で使っていました。調べもの、文章の整理、要約。そういう使い方です。
今回使ったのは Claude Code というツールです。チャットで指示を出すと、その通りにプログラムを作ってくれます。
私がやったことは、日本語で対話を繰り返しただけです。プログラムのコードは1行も書いていませんし、今も読めません。
「こうしたい」と伝える。出てきたものを見る。「ここを変えてほしい」と伝える。また見る。その繰り返しだけで、アプリができあがりました。
拍子抜けするほど簡単でした。身構えていた自分が馬鹿らしくなるくらいです。
一番の壁は「何を頼めばいいか分からない」
ここが本題です。
作業を始めて、最初にぶつかった壁は、エラーでも、専門用語でもありませんでした。
何をお願いすればいいのか、分からない。
これでした。
AIは「言われたことをやってくれる」道具です。裏を返すと、言うことが決まっていないと、何も始まりません。
「献立アプリを作って」と言えば、たしかに何かは出てきます。でもそれは、私が欲しかったものとは違いました。
考えてみれば当たり前です。私自身が、自分が何を欲しいのか分かっていなかったのですから。
ここが、非エンジニアが最初に詰まるところだと思います
エンジニアの人は、たぶんこの壁を感じません。「何を作るか」を言語化することに慣れているからです。
でも私たちは違います。頭の中にあるのは「なんとなく便利にしたい」というぼんやりした願望だけです。それを言葉にする作業が、実は一番難しい。
技術は、AIが肩代わりしてくれます。でも、「何が欲しいか」だけは、誰も肩代わりしてくれません。
結局、どう乗り越えたか
特別なことはしていません。対話を繰り返しただけです。
とりあえず思いついたことを伝えてみる。出てきたものを見て、「違う、こうじゃない」と気づく。その「違う」を伝える。また見る。
これを何度かやっているうちに、自分が何を欲しかったのかが、だんだん分かってきました。
つまり、最初から正解を言う必要はなかったのです。対話しながら、自分の頭の中を整理していく作業でした。
もし当時の自分にアドバイスするなら、こう言います。
完成形を先に決めようとしなくていい。
最初の指示が下手でも、後から何度でも直せます。これが、業者に発注するのとの決定的な違いです。
できあがったもの
献立を提案してくれるアプリです。
最初は本当に単純なものでした。それを、使いながら少しずつ自分好みに変えていきました。
そして最近、カロリーが表示される機能を追加しました。
これがどういうことか、説明させてください。
「作って終わり」ではない、というのが一番の発見
市販のアプリを使っていて、こう思ったことはありませんか。
- 「この機能、いらないんだけど」
- 「ここにあと1項目あれば完璧なのに」
- 「なんでこの並び順なんだろう」
要望を送っても、まず反映されません。 当然です。開発会社は何万人ものユーザーを見ているのであって、私一人の都合には合わせられません。
でも、自分で作ったアプリは違います。
使う → 不便を感じる → AIに直してもらう → また使う
この輪が、自分の手の中で回ります。
カロリー表示を足したのも、使っているうちに「あったらいいな」と思ったからです。思いついてから追加するまでの間に、誰の承認も、見積もりも、待ち時間も必要ありませんでした。
自分だけのために作られた道具は、使うほど手に馴染んでいきます。これは、既製品では絶対に得られない感覚でした。
数時間、という時間について
制作にかかったのは数時間です。
この数字だけ見ると「そんなに簡単なのか」と思われるかもしれません。でも、その数時間の大半は、プログラムを作る時間ではありませんでした。
「自分は何が欲しいのか」を考え、言葉にし、出てきたものを見て「違う、こうじゃない」と気づく。その繰り返しに時間を使っています。
つまり、AIを使ったアプリ作りの正体は、プログラミングではなく「要望の整理」です。
そう考えると、事務職の仕事とそれほど遠くありません。「誰が、何に困っていて、どうなれば解決するか」を整理する作業だからです。
次は、これを仕事に持ち込みます
ここまでは、あくまで個人の趣味の話です。うまくいかなくても、誰も困りません。
ただ、こう思うようになりました。
同じことを、会社の業務でもできるのではないか。
私の会社では、経費の申請書を毎回手で作っています。地味に時間がかかる作業です。これをAIで何とかできないか、今まさに考えているところです。
ただし、仕事で使うとなると話は変わります。 会社のデータを扱いますし、自分以外の人にも使ってもらう必要があります。趣味のアプリのようにはいかないはずです。
うまくいくかどうか、正直まだ分かりません。その過程を、このブログに全部書いていきます。 失敗したら、失敗したと書きます。
まとめ
プログラミング未経験の事務職が、AIでアプリを作ってみて分かったことは3つです。
- 技術は、もう障害ではありません。 コードは1行も書いていませんし、HTMLもほとんど分かりません。それでも作れました
- 本当に難しいのは「何が欲しいか」を言葉にすること。 ここだけは自分でやるしかありません
- 作って終わりではなく、使いながら育てられる。 これが自作の最大の価値です
「自分には無理だ」と思っている方に、一番伝えたいのはここです。
必要なのはプログラミングの知識ではなく、「不便だと思う気持ち」のほうです。
それなら、毎日仕事をしているあなたのほうが、たくさん持っているはずです。
繰り返しますが、びっくりするくらい簡単でした。構えずに、一度試してみてください。
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